お庭の犬のおしっこ対策！トイレスペースを作って臭いを消す方法

愛犬がお庭でおしっこをしてしまうというご家庭も少なくないと思います。始めのうちは気にならなくても、徐々に「お庭からおしっこの臭いがする」と感じるようになるのではないでしょうか。

おしっこは臭いを発する他、木や植物・芝生を傷めたり、フェンスなどの腐食・サビに繋がることもあります。そこで、お庭にわんちゃん専用のトイレスペースを設置することで、犬のおしっこによる心配事を減らせるのです。お庭のおしっこの臭い対策について詳しくご紹介します。

「室内ではトイレをしないので、毎回お庭でおしっこをさせている」「お庭で遊んでいる際には、場所を定めずおしっこさせている」「夜にお庭でおしっこさせてから寝かせている」など、ご家庭によっては、愛犬がお庭でおしっこをする習慣がついているのではないでしょうか。

おしっこした場所を水で洗い流したとしても、土や砂利には臭い成分が蓄積されていきます。はじめのうちは気にならなくても、時間が経つにつれて臭ってくるのは、臭いの蓄積が原因でしょう。犬のおしっこの臭いは、飼い主さんだけでなく、近隣の方も気にされているかもしれません。

また、土などではなく土間コンクリート部分におしっこをしても、臭いは染み付いていきます。おしっこをする度にブラシで毎回こすって洗い流すのも手間がかかりますよね。その他、ウッドデッキにも臭いが染み付いてしまうとなかなかとれず、解体処分する羽目になってしまいます。

臭い以外の懸念としては、エクステリアの腐食・サビに繋がるという点です。長年にわたっておしっこがかけられると、おしっこに含まれる塩分や尿素が、お庭の木やスチール製のフェンスに悪影響を与えます。また、少々のおしっこならば問題ありませんが、大量にかけつづけてしまうと、尿に含まれる窒素などが天然芝や植物に肥料やけの状態を起こさせ、変色や枯死につながります。

臭い対策やエクステリアなどを守るための方法として、お庭でおしっこをするわんちゃんには、屋外にトイレスペースを作ってあげてはいかがでしょうか。

ドッグランやドッグカフェではわんちゃんの共用トイレを見たことがある方も多いと思います。ドッグラン内の一画を縁石やレンガ等で区切り、男の子のわんちゃんにもしやすいようポールをたてているところが多いですね。最近では地面も砂ではなく、消臭砂利を使っているところが多いです。

この見た目、お庭のあるモノに似ていませんか？そう、立水栓から水を受ける「ガーデンパン」とよく似た構造となっています。

そのため、ガーデンパンを作る要領でわんちゃん用のトイレスペースを作ることができるんですよ。

具体例としては、まず愛犬のケージ程度のスペースを確保し、ガーデンパンのように区切られた一画を作ります。イメージとしては床をコンクリート、枠をレンガや縁石で施工し、排水工事も行います。そして、レンガや縁石の中に砂や砂利を敷き詰めて完成です。

特に屋外に犬用トイレを設置する際には、多くの愛犬家が「お庭の一角にトイレスペースを設けて、消臭砂利を敷く」という方法を選んでいます。

犬用の消臭砂利は、ネットなどでも販売されています（猫砂とは違うので注意してください）。消臭砂利がおしっこの匂い成分を吸い取ってくれるため、単にお庭の土などでおしっこをするよりも、臭いが気にならなくなるでしょう。うんちは周辺の消臭砂利ごと取り除きます。更にトイレスペースに水栓を併設したり、ホースを準備しておくと、汚れが気になった際にも水で洗い流して手軽に掃除ができるため便利です。

消臭砂利を長く使用することで、徐々に量が少なくなったり、消臭効果が薄れてきたりする場合には、新たに消臭砂利を追加すれば良いので、一度犬用トイレを作れば、その後の手間はあまりかかりません。定期的にお掃除洗剤を使って排水溝をメンテナンスすることで、より衛生的に使用を続けられるでしょう。

レンガなどで囲うことで、トイレスペースながら見た目にも可愛く仕上げることが可能です。今回は例として「コンクリート床＋レンガ枠＋排水溝」による犬用トイレをご紹介しましたが、この他に、お庭の隅の方にスペースを取って、単に土の上に消臭砂利を敷くという方法で、おしっこの臭い対策を行っている飼い主さんもいらっしゃいます。その場合はわんちゃんが掘り返して砂利と土がまざってしまうことがあるので、透水性のあるシート（防草シートでも代用できます）を使ってみてもいいかも知れません。

消臭砂利を使う以外に、トイレスペースに「ウッドチップ」を敷くという方法もあるのです。ヒノキやスギなどからできているウッドチップは、おしっこを吸収し、木特有の殺菌成分で雑菌の繁殖を防ぎます。特にヒノキは消臭効果が高く、おしっこの臭い対策として、大型のわんちゃんのいるご家庭でも使われています。使うときは肉球を傷つけないように、ささくれの少ないものを選ぶようにしてください。

ウッドチップは経年劣化で砕けて、1〜3年程度使用すると土に還っていきます。そのため、ウッドチップの場合は、土の上にそのまま敷き詰める方が手間が少ないでしょう。コンクリートの上にウッドチップを敷き詰める場合には、劣化したウッドチップを自治体のルールに従ってゴミに出します。いずれの場合も、ウッドチップが減った際には、定期的に追加していきましょう。

消臭砂利もウッドチップも、薬剤で臭いを消すという方法ではないため、「犬が過ごす場所に薬剤を撒くのは気になる…」という方にもピッタリです。

ただ、せっかく犬用トイレを作っても、わんちゃんが使ってくれないことも考えられるでしょう。この場合には、愛犬がいつもおしっこをする場所をカバーや柵で覆ったり、犬が苦手な天然由来の臭い成分が含まれたスプレーをかけたりして、近づけさせないようにするという方法もあります。

お庭の中でも、ドッグランなどわんちゃんが遊ぶスペースと、犬用トイレをそれぞれ独立させることで、お庭をより清潔に保つことができます。お庭のあっちこっちにおしっこをすると、それだけ臭い対策も大変になるため、もしも愛犬のおしっこの臭いでお困りの場合には、わんちゃん専用のトイレスペースを作ってみてはいかがでしょうか。