人懐っこくて運動好きなビション・フリーゼ！お庭での遊び方を紹介

ぬいぐるみのような愛らしい見た目が特徴的で、小型犬の中でも人気の高いビション・フリーゼ。血統書を発行しているジャパンケネルクラブによると、2022年には3,974頭が登録されており、日本で16番目に多く飼われている犬種です。（≫2022年 犬種別犬籍登録頭数）

ちなみに登録頭数順位は、2021年は17番目、2020年は21番目と、年々ビション・フリーゼの人気が高まっていることがわかります。

小型犬で体重5kg・体高25cm〜29cmくらいが目安です。そのため、ビション・フリーゼと暮らしている方は、まず室内環境を整えていることと思います。

一方、活発で運動好きという特徴があるビション・フリーゼ。ときには屋外で思い切り遊ぶことが、ストレス解消や健康維持にも繋がります。ビション・フリーゼが安心して遊べるお庭づくりが、お家をより一層楽しい空間にしてくれるでしょう。

そこでこの記事では、ビション・フリーゼの特徴を踏まえて、お庭で楽しめる遊びをご紹介していきます。

綿毛のような純白の被毛が特徴的なビション・フリーゼ。表情も豊かでかわいらしく、多くの人を魅了するわんちゃんです。小型犬ではあるものの、体格差が激しく、チワワと同じくらい小さな犬から、中型犬に匹敵する大きさの犬まで存在します。

ビション・フリーゼのルーツは古く、14世紀頃には現在の姿で存在していたと考えられているのです。フランスやベルギーが原産国となっているものの、起源は地中海沿岸で、バルビーという大型犬とマルチーズをかけあわせて誕生したといわれています。

カナリア諸島のテネリフェ島からイタリアへ渡り、貴族の間で人気に。さらに、フランスなどでも貴族や富裕層のペットとして愛されました。一時は絶滅の危機に陥ったものの、フランスやベルギーのブリーダーの手で守られ、種を存続することができました。

その後、1950年代にアメリカに渡り、綿菓子のようなトリミングスタイル「パウダーパフ」が開発されて人気が出ました。

こうした背景から、ジャパンケネルクラブでは家庭で一緒に過ごす「愛玩犬」に分類されています。また、「ビション」はフランス語でマルチーズ、「フリーゼ」とは巻き毛の意味です。柴犬のようなダブルコートの犬種でありながら、トイプードルのように巻き毛なので、抜け毛がからんで毛玉になりやすい毛質です。おしゃれのためだけでなく、トリミングやブラッシングといったお手入れは必須です。

そんなビション・フリーゼの性格は、明るく陽気で愛情深いことが特徴。スキンシップも大好きで、飼い主さんに懐きやすい犬種として知られています。聞き分けも良く、静かに抱っこされることも、活発に遊び回ることも両方好きです。

ビション・フリーゼは、小型の愛玩犬のなかでは運動量を多めに必要とする犬種で、運動や散歩を大変好みます。成犬期の散歩は1日2回各15分〜30分が目安です。太りやすいため、十分に運動させてあげましょう。

飼い主さんと一緒に遊ぶことが好きで、教えたことも良く覚えてくれるため、お庭遊びのパートナーにもぴったりです。

また、ビション・フリーゼは愛玩犬のなかでも、特に丈夫で病気に強い犬種として知られています。ただし、ダブルコートのふわふわの被毛のため、暑さに弱い点には注意が必要です。夏場は涼しい時間帯を選んだり、体を冷やすグッズを活用したりと、熱中症対策を徹底したうえで遊んであげてください。

そのほか、膝蓋骨脱臼（しつがいこつだっきゅう）が起こりやすいため、天然芝・人工芝・ゴムチップなど、滑りにくく関節への負担が少ない舗装材を選ぶことも大切です。

では、ビション・フリーゼと一緒に楽しめるお庭遊びをご紹介します。

・ボール遊び

定番のボール遊びもおすすめです。ビション・フリーゼは、突然スイッチが入ったかのように興奮して、しばらく走り回ることがあるため、フェンス設置など脱走防止対策を徹底しましょう。また、関節トラブルを防止するために、愛犬が飛び乗れるような場所を作らないことも大切です。

ボールは、誤飲の危険がある小さなサイズではなく、愛犬がくわえられる以上のサイズを選びます。また、わんちゃんにボールを与えて後は自由に遊ばせる、という遊び方をすると、誤飲や怪我の危険があります。愛犬に寂しい思いをさせないためにも、「よくできたね」とコミュニケーションを取りながらボール遊びを楽しみましょう。

・ノーズワーク

ノーズワークは、賢いビション・フリーゼとのお庭遊びにぴったりです。嗅覚を使ったゲームで、ドッグスポーツとして世界的な人気があり、子犬からシニア犬まで無理なく楽しむことができます。

似ているゲームとして、犬が興味をもつ匂いを探してもらう「おやつ探し」などがありますが、ノーズワークは、本来犬が興味をもたないユーカリやローリエといったアロマ臭が付いた布などを見つけてもらうゲームです。見つけられたらご褒美のおやつをあげるなどして、愛犬に「ノーズワークは楽しい！」と思ってもらうことが大切となります。

室内でも楽しむことができるノーズワークは、お庭で行うことで、日光を浴び、土や空気の匂いも楽しみ、室内よりも広く動き回れるなど、犬がもつ欲求をより満たすことに繋がるのです。ノーズワークはハードルが高いかも、と思われる飼い主さんは、まずはおやつ探しをお庭で楽しんでみてはいかがでしょうか。

・自宅ドッグラン

ビション・フリーゼは運動好きな犬種のため、ときには存分に外を走り回らせてあげたいところ。公園のドッグランなどに行くのも良いですが、自宅ドッグランを設置することで、より手軽に愛犬に運動させてあげられます。

ハードルやトンネルといったアジリティグッズを置いて遊ぶのもおすすめです。ビション・フリーゼは、素直で飲み込みが早くトレーニングしやすい犬種で、アジリティの競技会でも多くのわんちゃんが活躍しています。

室内だけでなくお庭でも遊べるようになれば、わんちゃんはこれまで以上に楽しく過ごせるのではないでしょうか。お庭で楽しく遊んだ日は、散歩時間を少し減らしてあげるなど工夫しましょう。