塗り壁の工事解説

門柱や塀、土留め、フェンスの土台など、外構工事で幅広く使われる塗り壁について解説します。塀を塗り壁にすることで、お気に入りの色味や建物外観に合ったデザインのコーディネートを楽しめます。
塗り壁の特徴や素材の種類、工事手順、お手入れ方法まで、工事する前にも知っておきたい塗り壁に関する知識を詳しくご紹介します。

塗り壁とは?

デザイン性が高く、耐久性を高める塗り壁

塗り壁とは、積み上げたコンクリートブロック等の表面を塗装剤で塗り固める仕上げの工法の一種です。街中でよくみられる塀の多くは、ブロック塀やコンクリート壁の表面を塗り壁で仕上げています。
塗り壁にすることで、お気に入りの色味や建物外観に合ったおしゃれなデザインに仕上げるだけでなく、何も塗装していないコンクリートに比べ、雨風から保護し、劣化を防ぐ働きもあります。塗り壁は、外構デザインに合わせて馴染ませることも、あえてアクセントになるような色にすることもできる自由度の高い工法です。コンクリートの擁壁や土留め、造作門柱の表面やフェンスの基礎部分など、外構におけるコンクリートの表面仕上げとして、幅広い場所で塗り壁は使用されています。

塗り壁の素材は?

塗り壁の塗材の種類

外構の塗り壁に使われる主な塗装剤は、漆喰や土壁、モルタル、そしてジョリパットなどがあります。中でもアイカ工業が販売する「ジョリパット」は広く知られ、多くの塗り壁に採用されている代表的な塗装材です。
ジョリパットは機能性・耐久性に優れ、100種類以上のデザインパターンと180色以上のカラーバリエーションから選べるため、お住まいに合わせたオリジナルのデザインを表現できます。新築外構はもちろん、既存の塗り壁への再塗装にも対応できるので、塗り壁のリフォーム工事を検討されている方にもおすすめです。
素材はアクリル塗料に骨材を混ぜたもので、柔軟性がありひび割れにくく、軽量で工事がしやすいのも魅力。防カビ・防塵性や高耐候性、消臭抗菌タイプなど多彩な機能を持つ商品もあり、門柱や塀、住宅外壁など幅広く使われています。
当社でもジョリパットを使用した外構工事のご依頼を数多くいただいております。重厚感のある門まわりやメンテナンス性を重視した塗り壁など、ご要望に合わせたプランをご提案できますので、ぜひガーデンプラスにお気軽にご相談ください。

POINT

  • ホルムアルデヒド規制とは、刺激臭をもつ無色の気体「ホルムアルデヒド」に関する規制のことです。ホルムアルデヒドは建材や家具、衣類など幅広い製品に利用されてきましたが、シックハウス症候群を引き起こす原因物質のひとつとして知られています。そのため、放散量や室内濃度を制限する法律や基準が設けられており、健康被害を未然に防ぐことを目的としています。
  • 工事期間中は、ジョリパットを混ぜ合わせるため電動工具の使用や清掃等で、電気や水道をお客様宅からお借りすることが一般的です。電気が使用できない場合は発電機を使用して対応しますが、その場合は大きな音が生じます。

塗り壁の色と仕上げパターンの種類

様々な色と仕上げ塗りが魅力の塗り壁

塗り壁は、色と仕上げ塗りの組み合わせ次第で、多彩なデザインパターンに仕上げることができます。塗り壁の色はご自宅の外壁色と合わせれば統一感のある仕上がりに。一方黒っぽい外壁のご自宅にあえて白の塗り壁でモノトーンデザインに仕上げることで、美しい外観に仕上げることもできます。モダンからナチュラルまで住まいのスタイルに合わせて幅広く対応できるのが塗り壁の魅力です。
また、塗り壁の仕上げ方法にはコテや刷毛、ローラーなどを使用します。建物の外観や地域などによってもおすすめの仕上げパターンは異なります。完成の塗り壁イメージがお客様と共有できるようカタログやパースなどでご案内いたしますが、仕上がりのイメージがわきにくい場合はお気軽に何度でもご質問いただければ幸いです。納得いただけるまで丁寧にご説明し、安心して工事をお任せいただけるよう努めてまいります。

塗り壁のおすすめ色

塗り壁の色を選ぶ際には、建物全体とのバランスを意識することが欠かせません。加えて、デザイン性だけでなく、年月が経っても美しさを維持できるように、汚れの目立ちにくさを考慮することも大切なポイントとなります。

汚れが目立ちにくいグレーの塗り壁

グレー系

塗り壁で最も汚れを目立たせにくい色がグレー系の塗り壁です。砂埃や雨だれによる黒っぽい汚れが目立ちにくく、落ち着いた印象を与えてくれます。最近ではモダンな住宅やシンプルなデザインの戸建ての外構にも多く採用されており、塗り壁の定番色になりつつあります。特に、汚れ対策を重視するなら、暗めのダークグレーよりも、やや明るめのグレーを選ぶと清潔感を保ちやすいでしょう。

汚れが目立ちにくいベージュの塗り壁

ベージュ・アイボリー・クリームなどの薄い茶系

砂埃の汚れを自然に馴染みやすく、幅広いデザインの住宅と相性が良いのがベージュ系の塗り壁です。ナチュラルで温かみのある印象を与えるため、洋風やナチュラルモダンな外構におすすめです。やわらかい色味なので、植栽との相性もよく、庭や外構と調和のとりやすい色味です。

塗り壁のおすすめの仕上げパターン(模様)

塗り壁の汚れが目立ちにくい塗り仕上げ

塗り壁を仕上げる際に選ぶ仕上げパターン(模様)は、見た目だけでなくメンテナンス性にも影響します。おすすめの仕上げは凹凸が少ないフラットなパターン。表面にホコリや雨だれが付着しにくく、日常的に汚れが目立ちにくいのが特徴です。反対に、凹凸が多いデザインは陰影が生まれてデザイン性は高まりますが、細かな部分に汚れが溜まりやすく、こまめなお手入れが必要になります。ローメンテナンスで塗り壁を長くきれいに保ちたい方には、できるだけフラットでシンプルなパターンをおすすめいたします。

どんなところに工事するの?

塗り壁はコンクリート工事物の表面仕上げに使用いたします。無機質なコンクリートの表情を、塗り壁によって滑らかでデザイン性のある仕上がりに変えることができるため、住宅全体の印象を大きく左右します。外構工事では、門柱、正面の壁や土留め、フェンスの土台などに多く用いられます。

塗り壁の工事手順

塗り壁の対象となるコンクリートの塀などを工事する

 塗る対象となるコンクリートの塀などを工事する

塀や土留めなど、塗り壁にする対象物をコンクリートブロック等で組み立てます。まず、高さや幅を決めてブロックを積み上げます。ガラスブロックなど、ブロック塀に埋め込みたい素材、インタホーンや電気の配線などは、塗り壁を塗る前に対象物内に組み込んでいきます。角柱や表札など塗り壁完成後に設置するエクステリアもあります。

下地材を塗り付ける

 下地材を塗り付ける(下塗り)

塗り面を均一に成型するため、また塗り壁が美しく仕上がるように、下地を塗り付けていきます。塗り壁の下地には、ベースモルタルを塗り付け、接着剤となる下地材を使用します。下地材を塗り付けることで、一般的には塗り面が厚くなり強度が増すので、ひび割れ等に強くなります。ただし、塗る面積がごくわずかな場合や、工事物の使用用途によっては省略される場合もあります。

塗り壁表面を仕上げる

 表面を仕上げる(上塗り)

塗り壁材を表面に塗りつけて仕上げます。通常は1~2回塗り付けを行います。こちらも用途や面積等によって、塗り付けの回数や方法は異なってきます。最後の仕上げにコテや刷毛、ローラーなどで塗り壁に模様を付ければ完成です。天候にもよりますがジョリパットの塗り壁は乾くまで半日以上かかりますので、塗り壁工事には基本2~3日以上かかります。

塗り壁で失敗しないための注意点

塗り壁の門柱

時間と費用をかける分、美しさが長持ちする塗り壁工事

塗り壁は、左官職人が一面ずつ丁寧に手作業で仕上げていくため、どうしても工期が長くなりがちです。使用する塗り材によっては乾燥にも時間を要し、その分工事費用も高くなる傾向があります。
ただ、その手間をかけるからこそ機械では出せない質感や重厚感が生まれ、住まいをワンランク上の外観にしてくれるのが塗り壁の魅力です。ご予算やご希望に合わせてご提案いたします。

塗り壁の色選びやデザインは細かく打ち合わせをする

塗り壁工事では、事前の打ち合わせが不十分だと「イメージしていた色と違う仕上がりになった」「周辺環境に馴染まず、近隣の建物から浮いてしまった」といった失敗につながることもあります。
こうした失敗を防ぐためには、手間や時間を惜しまず、塗り壁の色やデザインについてしっかりと打ち合わせを行うことが大切です。ガーデンプラスではカタログやパースを用いて完成イメージを共有しながら、ご希望に沿った最適なプランをご提案しています。はじめての方でも安心して進められるようサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

塗り壁はひび割れしやすい側面も

塗り壁は弾力性が少ないため、建物のわずかな動きに対応できず、ひび割れが生じやすい面があります。特に土壁やモルタルといった硬い素材はその傾向が強いといえます。そのため、塗り壁に使用する塗装材を慎重に選ぶことが、塗り壁を長く美しい状態を保つポイントです。
ガーデンプラスでは耐久性に優れた素材や、ひび割れにくい塗り壁材をご提案し、お住まいの条件に合わせた最適な工事を行っています。仕上がりのデザインだけでなく、お住まいに合わせて最適な素材や仕上げ方法をアドバイスいたします。

塗り壁のお手入れについて

塗り壁の掃除用品

基本的なお手入れ方法

外構に使われる塗り壁は、ある程度の汚れやカビには強いものの、放置すると汚れが付着してしまいます。特に仕上げによっては塗り壁の凹凸部分に汚れがたまりやすいため、日常的なお手入れが大切です。金属たわしや高圧洗浄は塗り壁を傷めるおそれがあるため避け、まずははたきなどでやさしくほこりを払うのがおすすめです。
それでも落ちない汚れは、消しゴムで軽くこするか、水を含ませた古いタオルで塗り壁を丁寧に拭き取るときれいに仕上がります。

雨だれなどの黒ずみ汚れの場合は洗剤が効果的

雨だれなど水を含ませたタオルで拭き取っても取れない場合は、中性洗剤を薄めたものを使って優しく擦るか、
それでも落ちない場合は重曹などの弱アルカリ性の洗剤が効果的です。洗剤を水で溶かし、布やブラシに浸して
汚れを優しく擦るように落とします。最後に洗剤をぞうきんやタオルで拭き取ります。

亀裂を見つけたら

コンクリートは暑さで膨張するため、塗り壁の表面は常に伸縮しています。ジョリパッドは伸縮にも対応できる素材ですが、小さな亀裂は経年劣化や急激な温度変化で発生する可能性があります。
塗り壁工事直後に亀裂が生じた場合は、無理に補修せずガーデンプラスへ一度ご相談ください。内容確認後、適切な処置をご案内いたします。

POINT

  • 塗り壁に高圧洗浄を行うと、表面を傷つける可能性がありますのでご使用は避けてください。
  • 洗剤を使用する際は、素材を傷めないよう、目立たない場所で試してから全体に使用するようにしましょう。
  • 塗り壁に汚れが強くこびりついていたり、自分で落とすのが難しい場合、無理に作業をすると転倒などの危険があるほか、塗り壁自体を傷めてしまうおそれがあります。そのような場合は塗り替えを検討した方が良いケースもあります。
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