アートな形が魅力の花・ダリア
3万種もの品種があるダリアは、大胆な花色と芸術的な花の形が魅力です。お庭で育ててみませんか?

こんにちは、ガーデンプラスの中川です。
8月も本日で最終日!暑さのピークもようやく過ぎたように思います。これからコスモスやキンモクセイなど、秋の花が楽しみになる季節ですね。
本日は晩夏から秋にかけて見頃となる「ダリア」をご紹介します。ダリアばかりを植えた庭園があるほど、様々な品種が作出されている植物です。また切り花でも楽しまれているように、花持ちの良さも魅力。これからちょうど鉢植えや苗で開花した株を入手できる頃ですので、お庭に植えて来年も楽しめるよう育ててみてはいかがでしょうか?
品種が豊富、人をひきつけるダリア
ダリアはメキシコ原産の植物で、ヨーロッパに渡ってから品種改良が進み、現在は世界に3万種の品種があると言われています。
高さも50センチ以下の矮性から150センチ以上の極高性まで様々。葉の形が似ているところから和名では「天竺牡丹」と呼ばれます。花色は白、ピンク、黄色、オレンジ、赤、紫と幅広く、また複色の品種もあります。花の形も多く、豪華なものから可愛らしいものまでバリエーション豊かな植物です。
ダリアの花ことばに「裏切り」という不穏なものがあるのですが、実はこれもダリアの魅力を示すもの。その昔、ナポレオン王妃ジョセフィーヌは庭園で様々なダリアを育てさせて周囲に自慢していましたが、誰に乞われてもその見事な株を絶対に譲らなかったそうです。しかしダリアの魅力に耐えられなくなった侍女のひとりが、ジョセフィーヌのダリアを盗むに至ったというエピソードに由来しています。またそれ以来ダリアへの執着を失ったジョセフィーヌにちなんで、「移り気」や「不安定」といった花言葉もあります。
人間の執着心や独占欲を示すエピソードではありますが、ダリアの美しさを見ればさもありなんという気持ちにもなります。早速、ダリアの花の画像を、花のかたちと共にご紹介します。
様々な花姿を楽しめるダリア
ダリアは色や大きさと共に、花の形が多種多様です。基本の分類から花を見ていきましょう。
・デコラティブ(フォーマルデコラティブ、インフォーマルデコラティブ)
ダリアを代表する八重咲・万重咲の品種です。フォーマルデコラティブは花弁がまっすぐで、インフォーマルは花弁がよじれたり巻いたりしています。とても豪華で、花束にすれば主役級の美しさです。
・ウォーターリリー咲
スイレンのようにやや平べったく、幅広の花弁が八重に咲くタイプです。
・カクタス咲(ストレートカクタス・インカーブドカクタス・セミカクタス)
カクタスとはサボテンのこと。花弁がよじれるか強く巻いてチューブのようになり、八重に咲く姿です。名前だけ見ると想像がつきませんが、実際の花をみるとこれがダリアかしらと思うようなアーティスティックな印象です。
カクタス咲も、まっすぐ伸びた花弁のものは「ストレートカクタス咲き」、内巻きのものは「インカーブドカクタス咲き」、花弁がやや幅広のものは「セミカクタス咲き」と3つに分かれています。
・ポンポン咲/ボール咲
花びらの内側だけが強く巻いた八重咲の品種で、直径5cm以下がポンポン咲、大きいものをボール咲と呼び分けています。可愛らしい印象ですので、群生させて楽しみたいですね。
・ピオニー咲
花弁の大きさが均一で幅広く、波打った咲き方で、2列~5列ほどの花びらが重なる半八重咲の品種です。雄しべが見えるのも特徴です。
・アネモネ咲
外側の花びらは1列に並び、内側の花びらが筒状に巻いて半球状になった咲き方です。
・シングル咲
コスモスのような一重の咲き方で、原種ダリアの基本のかたちです。
・オーキッド咲
シングル咲の花びらが細く巻いてチューブのようになる咲き方です。
・コラレット咲
外側の花びらのほかに内側に副花弁と呼ばれるもう1列の短い花びらがつく咲き方です。
このほかに、花弁がフリルになったフリルドタイプ、上記に分類されないノベルティタイプがあります。
一度は挑戦してみたい?皇帝ダリア
ダリアの中で有名なのが、「皇帝ダリア」という極高性品種。茎が木質化するため「ツリーダリア」とも呼ばれます。上手く育てれば5~6mにもなり、分岐した先端に花を次々つけるので、ぱっと見たときは庭木のようです。写真でも、奥のモミジと比べるとダリアの大きさがわかりますね。基本的にはシングル咲になりますが、秋空に大きな花がつく姿は見ごたえがありますね。
ダリアの育て方
実はダリアは球根植物で、成長した株を掘ってみると小さなさつまいものように根っこが膨らんでいます。花から種もできるのですが、球根植物は根にしっかり発芽の栄養を蓄えていますので、初心者の方は球根から挑戦すると大きな品種も咲かせやすいでしょう。
またメキシコ原産というだけあって、まず寒さに弱いことを覚えておきましょう。そのため鉢植えで購入したら、次の春まで植え付けるのは待つといいですよ。秋のお庭に植え付けた苗も、地上部が枯れたら球根を掘り起こしておがくずの中に保存しておくか、藁などでマルチングをして寒さにあてないようにします。球根から育てる際にも、春に植えて十分秋の開花に間に合います。
陽射しを好む植物なのですが、日本の高温多湿には弱いため、植え付けるときは風通しのよいところや午前中だけ陽射しがあたるような場所を選びましょう。最初のうちは鉢植えにして色々な場所で様子を見るのも良いですね。花も7月~10月のうち、真夏には花を休むので、二期咲きのように楽しむことができます。土は通常の培養土で問題ありませんが、開花期は肥料を絶やさないようにすると花を次々と咲かせてくれますよ。
大きなダリアも華やかで魅力的ですが、お庭で育てやすいように改良された小型のガーデンダリアならより咲かせやすく、寄せ植えや花壇にもおすすめ。種からでも育てやすい改良品種もありますので、たくさん株が欲しい方はチャレンジしてみてください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。華やかなダリアはお花屋さんにもたくさん並んでいます。ぜひ切り花でも楽しんでくださいね!
ガーデンプラス本部
Web担当
中川知春
お客様の目線に立って、お庭の楽しみ方や情報をお伝えしていきたいと思います。