植栽の病気と虫との付き合い方

こんにちわ、ガーデンプラス掛川の杉原です。

植物を育てる上で、切っても切り離せないのが病気と虫です。

触ることで痛みやかゆみを伴う幼虫（毛虫など）は早期に駆除するべきですが、虫もひとくくりに害虫ばかりではありません。

美しい蝶や鈴虫の声は風情を感じさせてくれます。ミツバチは花粉を運び、植物の受粉を手伝うことで生態系を支えています。なので、病気や虫が発生しても過剰に反応するのは禁物です。植物にも抵抗力がありますので、これらで弱ることはあっても枯れることは稀です。

一番の対策は病気や虫への対応策を知ることです。今回は害虫防除の方法をご紹介します。

早期に発見できた場合は、取り除く、水で洗い流すなど葉に水をかけるだけで対応できるものもありますが、薬剤を使うのが手っ取り早いでしょう。

薬剤は園芸専門店やホームセンターなどで購入できますが、大量発生してしまった場合やどのような薬剤を使えばいいかわからない場合などは、プロに相談してみてはいかがでしょうか？

薬剤には多くの種類がありますが、基本的には殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤の３種類です。

その中で予防剤と治癒剤と分かれます。

薬剤散布の基本は「予防剤」をまき、病気や虫を防除することです。寄せ付けないことで発生を防ぐという考え方ですね。「治癒剤」は虫を殺したり病気を治します。

「殺虫剤」「除菌剤」はそれぞれ虫や細菌類や微生物を駆除することで、それに伴い発生する病気を抑制します。ダニは一般の殺虫剤などが効かないので専用の殺ダニ剤で駆除します。

また、同じ薬剤を使い続けると病気や虫の耐性がついてくるので、成分の効能が同じで種類が違うものをローテーションして対応をすることも必要です。

無機質系薬剤や、手指の消毒に使われる消毒液でも病害虫予防が可能です。
その他にもヤシ油や防虫菊、木酢液など天然由来の成分によるものも薬剤として販売されていますので、使用してみるのもいいと思います。お子様が小さいご家庭や、わんちゃんなどペットを飼われている方にはおすすめです。

また家庭菜園でせっかく収穫間近なのに虫や病気が発生してしまった場合、野菜や果物に薬剤を撒いてもいいのか心配になりますよね。殺虫剤や殺菌剤の説明の中に必ず、使用時期（収穫期に使えるか）についての記載がありますので、確認してくださいね。各メーカーのホームページでは、どの花や虫に対応可能かといった比較表などもついているので探しやすいですよ。

冒頭にもお伝えしたように、多くの病気や虫は樹木を枯らすほどの被害をもたらすことは少ないです。
基本的には「発見→駆除→被害部分を取り除く→薬剤散布」の流れで対応します。

しかし、中にはカミキリムシや松くい虫（マツノマダラカミキリ）、カシノナガキクイムシなど植栽が枯れる可能性が高いものがありますので、注意が必要です。庭木の周りに木くずが落ちているのを発見した場合は、気を付けて調べてみてくださいね。

いかがでしたでしょうか？せっかく育てた植栽が虫食いだらけになったり、病気になってなんだか元気がなくなってしまうのはつらいものです。虫が嫌いだから植物を育てたくないという方も多いですが、普段から植物をよく観察し、適切な薬を使って予防をすることで発生を回避できますよ。薬剤を安全に使用して、ガーデニングを楽しんでください！