高低差を感じさせずにプライベートスペースを設けた新築外構

こんにちは。ガーデンプラス鹿児島の阿久根です。

今回ご紹介するのは、ご家族３人でお住まいの新築外構工事です。春はマイホームの完工を迎えられるお宅が多く、この時期は新築外構工事のご依頼が最も増えます。「ウッドデッキのある庭にしたい」や「庭はやっぱり天然芝かな」など夢が膨らみますね。外構は自由に設計が出来ることが魅力ではありますが、変形地だったり高低差のある敷地では綿密なプランニングが必要になってきます。

ご紹介するこちらのお宅も道路からの勾配・傾斜がかなりありました。高低差に配慮した設計を行ううえでいただいたお客様のご要望がこちらです。

・好みのタイルを使ったタイルデッキをつけたい

・予算内で収まるなら、テラス囲いやカーポート・フェンスなどのエクステリアもつけたい

・アプローチは乱形石貼りにしたい

以上の３点についてご希望いただきましたので、こちらを加味しつつプランを立てました。

それでは施工前の外構の様子からご紹介いたします。

奥まった角地にあるためプライバシーは保ちやすく、外構として使えるスペースは広めの印象です。こちらのお写真では冒頭でご説明した高低差がちょっと分かりにくいので、角度を変えてみましょう。

いかがでしょうか。角度を変えて見ると道路との高低差や傾斜具合がお分かりいただけると思います。

こちらの傾斜を法面としてそのまま生かす外構プランもございますが、テラスにタイルデッキをご希望でしたので、今回はテラスまわりはフラットにするプランを作りました。

完成したお写真がこちらです。

メインとして使う駐車スペースには、敷地の角を活用してカーポートを設けました。広々としているので駐車もしやすく、建物の正面側と裏手側のどちらの道から帰ってきてもスムーズに入庫ができます。そしてカーポートの設置位置も実は計算されておりまして、駐車スペースとタイルデッキを行き来する際の通行の邪魔にならないよう、フェンスに沿わせる形でカーポートの柱を設置しております。

駐車スペースから高さのあるタイルデッキにも階段を設けて、通路としても活用できるようにしました。

正面から見るとこのような感じです。

傾斜を一番感じやすい駐車スペースは、目地にインターロッキングブロックを使って仕切ることで高低差を出来るだけ少なくしました。

そしてお客様が予算内に収まればフェンスやテラス囲いも欲しいとおっしゃっていたので、何とかご希望の予算内に収めてフェンスとテラス囲いも設置いたしました。テラスまわりの空間に駐車スペースも確保しつつでしたので、お客様のご希望の設置位置でテラス囲いを最大限活用できるように、間口をカットして出幅を限界までおさえて配置しています。

角地とはいえ、テラス前に遮るものがないとやはり通行人の視線が気になりますので、フェンスは目隠しタイプでプライバシーを保てるようにしました。掃き出し窓の位置は道路よりもかなり高いので、フェンスの高さは控えめにして圧迫感のないようにしています。

「アプローチを乱形石にしたい」というご要望をもとに、玄関前のアプローチは乱形石にピンコロ石で縁取りをして仕上げました。イエロー系の石を使ってなだらかな曲線を描き、玄関への距離感を演出しています。

門柱には天然石の貼材をあしらい、美しい陰影と幾重にも織り込まれた豊かな表情で高級感を出しました。宅配ボックスも備え付けましたので、見栄えだけでなく実用性にも優れています。門柱の足元には土を残して植栽スペースとして使えるようにしました。乱形石と天然石の門柱だけでも見栄えがしますが、ここに植栽が加わるとさらに彩りがプラスされますよ。

いかがでしたでしょうか。

立地条件によって土地活用の仕方は違いますが、全体のバランスを見てプランニングすればその土地を最大限に生かすデザインが見えてきます。施工だけでなく、外構デザインについてもぜひお気軽にご相談ください。