大型犬用ドッグランの作り方とは?活発な愛犬に合ったお庭づくりのポイント
活発な大型犬用に自宅ドッグランを作る際の、フェンス選びや穴堀り対策などのポイントをご紹介します。
目次
ドッグランがあると大型犬の運動にぴったり
ノーリードで愛犬を自由に遊ばせられる犬専用のスペース・ドッグラン。最近では、公園やサービスエリア、さらにはショッピングモールなどにも作られていますね。しかし、愛犬を自由に遊ばたいけれど近所にぴったりのドッグランがない、外出が難しいという方も少なくないようで、ご自宅のお庭をドッグランとして使えるようにリフォームしたいというお声もいただいています。
犬にとっては普段過ごす室内がいかに快適でも、外に出る時間をきちんと取ってあげないと、ストレスが溜まるほか、外の環境を怖がるようになってしまいます。中でも犬にとって運動は非常に大切で、散歩や遊びでエネルギーを発散しているほか、外に出て日光・音・匂い・土の感覚などの刺激に触れることを楽しんでいるのです。
大型犬に必要な運動量は、30分以上の散歩を1日2回が目安ではありますが、飼い主のペースで歩いていると十分な運動になっていない場合も。自由に動き回れるドッグランをお庭に作ることで、こうした運動不足の解消につながります。
ただし、犬種によっては激しい運動で体に負荷がかかって怪我につながる場合があるため、ドッグランだけで運動不足を解消するのではなく、時間を取ってゆっくりと散歩することも大切にしてあげましょう。
【運動量の多い大型犬の例】
■遊び好きで活発な狩猟犬・猟犬
ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、アフガン・ハウンド、グレーハウンド、ボルゾイ、ウィペット、ダルメシアン など
■活動的な犬種が多い牧羊犬
ジャーマン・シェパード・ドッグ、ラフ・コリー、オールド・イングリッシュ・シープドッグ など
■スタミナ豊富な使役犬・作業犬
グレート・デーン、ドーベルマン、グレート・ピレニーズ、バーニーズ・マウンテン・ドッグ など
■たくさんの遊びと運動を好むスピッツタイプ
シベリアン・ハスキー、秋田犬 など
二重扉や強度の高いフェンスで飛び出し対策
ご自宅のお庭から外につながる「扉」は、犬が脱走する可能性が高い箇所です。大きな犬であれば、扉の取っ手に手が届き、ノーリードで遊んでいる間に自分で扉を押し開けてしまうこともあり得ます。そこで、外につながる扉を設置する場合には、「二重扉にする」「サムターン錠(回転式のツマミ)を解除しないと開かないようにする」「ドッグラン側から扉を押しても開かない向きにする」などの対策を行うと良いでしょう。
また、ドッグランを囲うフェンスの強度も大切。力の強い大型犬が体当たりしたときに、フェンスが倒れたり傾いたりしないよう、フェンスの素材はステンレスなどの強度の高い物にするのがおすすめです。メッシュフェンスによく用いられるスチール線材は面で受け止めて衝撃を分散させるため、強度は高いものの、犬のマーキング行為で錆びる可能性があります。錆止め防止塗料や亜鉛メッキなどを施していると安心ですよ。
そして、フェンスの支柱も十分に補強して強度をもたせることが大切です。通常の数に追加して柱を立てることもできますので、わんちゃんの力の強さが気になる場合は、ご相談ください。
犬種によりフェンスの高さは1,800mmあると安心
ジャンプ力がある犬も多いため、フェンスは飛び越えられないように高さをもたせましょう。大型犬であれば、目安として1,500mmほどの高さが必要です。
ただし、体が大きくてもあまりジャンプ力がない犬もいれば、1,500mmのフェンスを悠々と飛び越える犬種もいます。現在、世界の犬の高跳び記録は172cmですから、1,800mmあれば安心といえるでしょう。
【特にジャンプ力が高いとされている犬種の例】
ジャーマン・シェパード・ドッグ、アフガン・ハウンド、グレーハウンド、ボルゾイなど
※これらの犬種の場合、フェンスの高さの目安は1,800mm〜で、ジャンプ力によっては2,000mmを確保する必要があります。高尺フェンスや多段柱で対応できます。
フェンスだけでは高さが足りない場合には、コンクリートブロックで基礎を作り、その上にフェンスを取り付けるのがおすすめです。よじ登ったり飛び越えたりしないか、施工前にはきちんと確認しましょう。
こちらは1500mmのメッシュフェンスで囲ったドッグランです。高さがあるものの、ホワイトカラーを使うことで閉塞感がなく爽やかな印象になりますね。
こちらは既存のブロック塀(H1000mm)に目隠しフェンス(H800mm)を追加して、ドッグランとして使えるように入り口を門扉や仕切りフェンスでふさいだお庭です。室内の目隠しも兼ねており、十分な高さがあります。
穴掘りができる専用スペースを作ってあげる
わんちゃんによっては、穴掘りをしてフェンス下にすき間を作ってしまうことも。脱走を防ぐために、門扉やフェンス付近は穴が掘れないように対策しましょう。具体的には、フェンスの基礎にブロックを使う、または支柱部分だけの独立基礎でなく全体的にブロックを並べた基礎を作るなどで、穴掘りをしてもすり抜けられないように対策することができます。
また、門扉やフェンス付近で穴掘りをしないように、穴掘りを楽しめる専用のスペースを作ってあげるのも良いでしょう。シベリアン・ハスキー、秋田犬、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバーなどは穴掘りが好きで、ひんやりした穴にお腹をつけて涼むことも。穴掘りスペースを作る場合には、日当たりが良すぎる場所は避けてあげましょう。
穴掘りスペースは、廃水処理ができる水槽を深さ300mmほどの地面に設置して、そこに砂やウッドチップを入れれば完成です。湿気が溜まってダニやカビが発生するを防ぐために、穴掘りスペースの砂やウッドチップはこまめに天日干しをしましょう。おもちゃやおやつを穴の中に隠して愛犬と遊ぶと、決まった場所で穴掘りをしてくれるようになりますよ。
まとめ
体が大きく活発な愛犬のための自宅ドッグランを作る際に、考慮したいポイントについてご紹介しました。遊びに夢中になっている犬がそのまま外に飛び出してしまうようなことがないよう、フェンスの高さや強度などは、犬種、大きさ、性格、自宅環境などに合わせて対策しましょう。
また、人がよく通る道に面しているお庭であれば、外部の人からわんちゃんが危害を加えられる可能性も考えられるため、目隠しフェンスを設置することで対策することができます。そのほか、足腰に優しい天然芝や人工芝を地面に敷いてあげるなど、愛犬が楽しく安全に過ごせる工夫をしてあげましょう。
そのほか、運動で興奮しても飼い主さんの「待て」や呼び戻しにちゃんと反応するように、わんちゃんを普段からしつけることも大事です。フェンスや門扉を過信せずに、わんちゃん自身が安全に外で過ごせるように訓練しておけば、愛犬を自由にお庭で遊ばせる時間も増やせます。たくさんの運動が必要な大型犬にも楽しく快適に過ごしてもらえるでしょう。
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この記事の監修者:DogHuugy
お泊り予約サイト「DogHuggy」や犬とのライフスタイルマガジン
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