植栽の塩害対策
今年の台風で注目される塩害。植栽の塩害対策についてご紹介いたします。
今年の夏の台風で、掛川店に植えてあるオオデマリも塩害による被害を受けました。
オオデマリはレンプクソウ科の落葉低木で、5月から6月に白いボール状のかわいらしい花を咲かせる樹木です。その花の姿からついた英名はジャパニーズ・スノーボール。植栽初心者にも育てやすく、秋には紅葉も楽しめるので庭木としておすすめの植栽です。
■植栽の「塩害」とは?
海水が巻き上げられたことによる塩害が発生して、植木、植木鉢に植えた植物の葉が縮れる、茶色くなる、落葉する、枯れるなどの影響も見られる状態。また、塩分の入った雨水が土に浸透すると、土の塩分濃度が上がり、浸透圧の関係で植物は水分を吸収しにくくなります。昔は雑草を枯らすのに塩を用いることがあったぐらい、塩分は植物にとっては大敵です。
そして塩害に遭ってしまったオオデマリがこちらです。中央のグリーンの葉が見えている植栽です。
台風の塩害の後、見事に葉が落ちて一部の植栽は復活しかけてきている状況です。
■塩害にあったらどうしたらよいか?
台風が去ったらすぐに草木の表面についた塩分を水で洗います。私の場合は台風さえ過ぎ去って安全が確保できれば、日が昇る前でも水洗いをします。
被害にあった葉や芽が茶色っぽくなってしまうことがあります。この場合は水をかけても元には戻りません。
しばらくしてから下の方にまだ緑色が残っていればその部分を残し、茶色になった部分から先を切ってください。(すぐには切らない!)
脇芽が出る植物であれば、それを待ちます。また、大量に水や肥料を与えるとかえって逆効果になるので、静かに回復を待ちましょう。
鉢植えなら台風前に風雨の当たらないところに移動させ、大きなものは固定しておきましょう。
台風というと風を気にすることが多いですが、塩分を含んだ雨が鉢の土に入ることも良くないので、雨も吹き込まない場所、できれば室内がベストです。台風の時期は玄関に鉢植えを移動させる際のスペースを作っておくといいですね。
掛川店の塩害に遭った植栽たちも、台風が去った後の素早い対処によって息を吹き返してきています。毎日世話をして大切にしている植栽。台風は事前に予報で知ることができますので、準備をしっかりして塩害や強風から守ってあげましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。
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