高さや質感の違いを生かした新築外構

こんにちは、ガーデンプラス湘南藤沢の鈴木です。

今回も新築のお住まいの外構工事をご紹介いたします。道路境界とお住まいとの間に高低差があるため、外構で高さの違いをうまく利用できるよう設計いたしました。

早速施工ポイントごとにご紹介していまいります。

こちらが前庭の施工前のお写真です。ファサード部分は、駐車スペースとテラスとに分けるのですが、お庭部分がやや斜面になっているのが分かりますでしょうか？

駐車スペースは道路と高さを合わせるため、出てくる不要な土は処分する必要があります。不要な土が多いほど処分費用もかさむもの。高低差のあるお庭はこの残土処分費が大きなコストになるケースも多いです。今回はテラスや建物まわりのグランドレベルを駐車スペースより高く設定し、駐車スペースを掘り下げて出てくる残土を埋め戻すことで、処分量を減らすご提案をいたしました。

施工後の玄関まわり・駐車スペースがこちらです。

ファサードの3分の2を占める広さの駐車スペースは、常時使うスペースのみ轍部分に土間コンクリートを打設しました。その他は砂利を敷いてコストを抑えています。土間コンクリートは2台分打設しましたが、奥にもスペースがあるため、ご来客時の予備駐車スペースとしてお使いいただけます。

残土を流用して作ったテラス部分には正方形のモダンな化粧ブロックを使って土留めしました。奥には階段も設けてありますので、お庭から直接駐車スペースへと降りることもできます。

玄関まわりには高低差を解消するため、ハウスメーカー様が施工されたポーチ階段を拡張するように3段ほど施工しました。踊り場のような広い部分を作ることで、ゆったりお使いいただけます。荷物が多いときや、雨の日などはこういった場所があると便利ですよ。

前庭部分はスペースをいっぱいに使ったウッドデッキを施工しました。道路から見える場所なので、デッキフェンスを設けて目隠しをしています。2階のバルコニーのデザインともなるべく近づけました。室内とレベルを合わせたデッキは、駐車スペースを上から臨むことになり、1階部分のバルコニーといった感覚でお使いいただけそうです。

デッキ内側はこのようになっています。駐車スペースと高さレベルを変えることで、同じファサードスペースでも駐車スペースとは異なるゾーンだという意識を持たせることができました。

こちらは施工前の裏庭部分。大きな一枚窓が素敵ですが、道路境界に面しているため、目隠しが必要です。また、左には最近人気の地窓が設計されています。足元に光を取り入れるのはもちろんのこと、換気するにも便利だそうです。ですがやはり窓なので、道路から目隠しをしたいですね。

施工後の裏庭がこちらです。

大きな一枚窓の前には常緑ヤマボウシを、地元にはこちらも常緑の斑入りアオキを植えこみました。葉が茂るとより目隠し性が増し、室内からも瑞々しい緑が楽しめます。またヤマボウシの外側には更に縦格子のスクリーンフェンスを設けました。木目調カラーも人気ですが、今回は建物の雰囲気にあるスタイリッシュな金属カラーを採用。縦格子のシャープなデザインを引き立ててくれます。

裏庭へと抜ける犬走りには、園路を設置。お客様からご要望いただいた東洋工業の「ヴィンテージウッドスリーパーペイブ」を使用しています。コンクリート製ながら使い込まれた枕木の質感が再現された擬木で、他の案件でもよく使わせていただく人気のアイテムです。ブラウン系カラーもありますが、今回はお住まいに合わせてグレイッシュなカラーを選びました。

実は駐車スペースの出入口にも使って、園路のデザインとリンクさせました。木製の枕木では車の乗り入れで傷む場合がありますが、コンクリート製枕木なら問題ございません。

駐車スペースでは、土間コンクリート・砂利・木目とグレートーンながら異なる質感の材料が隣り合い、統一感がありつつも飽きないデザインとすることができました。

いかがでしたでしょうか？

エクステリアでは、アルミ・石・木目・コンクリートなど様々な素材を使いますが、カラーが同じでも質感の違うものを組み合わせることで表情をつけることができます。建物との調和を心掛ける新築外構も例外ではありません。今回は外壁の質感が個性的なお住まいと一体感を持たせながらも、意匠性のある外構に仕上げることができました。新築外構をご検討中の皆様にも参考にしていただければ幸いです。