かんたん庭レシピNo. RCP31824植栽情報

posted by  ガーデンプラス本部

涼しげな水中のリーフガーデン・水草水槽

室内で涼みながら植物の作る緑が楽しめる「水草水槽」を始めてみませんか?

スナフキンB

こんにちは、ガーデンプラスの中川です。

各地で真夏日・猛暑日が続き、昼間は屋内で過ごさないと危険な時期になってきましたね。真夏は庭の植物にとっても過酷な環境。暑さに強い植物といっても直射日光下ではじっと耐えているところです。剪定や植え替えなども控える時期なので、お庭のお手入れはひとやすみ。

 

そこで今日は涼しい室内で楽しむ水と緑の箱庭「水草水槽」をご紹介いたします。手軽に始めることができますが、ガーデニングと同じくディープに楽しめる趣味でもあり、観葉植物のように室内に緑を取り入れるインテリアでもあります。暖かい時期は水草にとっては活動しやすい時期なので、手軽な趣味として挑戦してみてはいかがでしょうか?

 

水草とは

水草は水上と水中の2つの姿がある

水草は水上と水中の2つの姿がある

水草というと藻やワカメなどを思い浮かべられる方も多いと思いますが、水中で生活できるようになった植物群のことを指します。植物は基本的には陸上で育つものなのですが、更に進化して水辺や水中で生活できるようになった草本類やコケ、藻類を「水草」と呼んでいます。

 

元々は陸上で生活していた植物たちが多いので、実は普通の植物のように育てることもできます。最近では水草をパルダリウム(コケやシダが好む湿度の高い環境で育てる)やテラリウム(半水中・半陸上など水中だけでなく水辺全体を再現した環境で育てる)で楽しむことも多いですね。
またハスやホテイアオイ、カキツバタのように体の一部が水中にあっても生きられる品種も大きな意味では水草ですので、ビオトープやスイレン鉢などもアクアリウムのひとつです。

 

水中では、乾燥しない・重力の影響を受けにくい・温度変化が少ないという利点がありますが、代わりに酸素や二酸化炭素が少ないというデメリットがあります。そこで水槽内では光合成を促進するライトの設置や二酸化炭素の添加で、陸上よりもずっと早く水草を生長させることができます。また陸上のものに比べて小型の水草が多いので、お庭ほどの面積が必要ありません。

準備するもの

小さな生態系を再現する「ボトルアクアリウム」

小さな生態系を再現する「ボトルアクアリウム」

植物を育てるのに必要なものは「光」「水」「土」ですが、水草も同様です。

土…砂利やソイル
水…塩素を中和させた水道水
光…自然光、ライト
入れ物…ガラスやアクリル製水槽、水鉢

その他、ろ過を促すフィルターや保温のために必要なヒーターなど、オプション設備はたくさんありますが、水草を育てるだけなら最低限の設備でも始められます。

もっとも簡単な水草水槽は「ボトルアクアリウム」といって、ガラスの瓶に砂利を入れ、水草を植えて小さな魚を1~2匹だけ泳がせたものです。閉じられた環境下でもバランスが取れると小さな生態系が成り立つのを観察できます。

 

ただボトルアクアリウムはシンプルな分、バランスが非常に難しい極小世界なので、やはりある程度の水量や広さがある方が安定します。また日光もガラス水槽では温度を上げ、苔や藻を発生させる要因となるので、あまりおすすめしません。

基本的な設備を備えた水草水槽

基本的な設備を備えた水草水槽

おすすめの設備は、ガラスかアクリルの水槽、ライト、水流を作り不純物をろ過するフィルター、熱帯の水草や魚を保温するヒーターの組み合わせです。アクアリウムショップへ行くと一式まとめて売られていますし、店員さんに「水草を水槽で育ててみたい」と要望を伝えると、必要なスペックの機材をそろえてくれるでしょう。

 

立ち上げる際にぜひ加えてほしいのが、水草水槽ならではの土「ソイル」です(後の写真に出てきますので、見てみてください)。
観葉植物でもハイドロボールという焼成した土を使いますが、ソイルも似たようなものです。植物に必要な栄養分を含みつつ水槽が濁らないように固く焼き締められていて、粒の間に隙間が出来るので水草の根が伸びやすいです。また表面も多孔質なので生物ろ過をしてくれる微生物が住むのにも適しています。さらには水槽内の空気ともいえる水質の安定を促す働きもあります。まさにお庭の培養土と同じく、水草を育てるのに適した土なのです。

水草の種類

水草にも前景・中景・背景用と高さの違いがある

水草にも前景・中景・背景用と高さの違いがある

植物と同じく、水草にも高さや幅があるので「前景」「中景」「背景」と場所によって選びましょう。またグラウンドカバーとなる匍匐性の水草や、ライムグリーンや赤い葉を持つカラーリーフもあります。
アクアリウムショップでは様々な水草を組み合わせて展示していますので、リーフガーデンを作るイメージで好きなシルエットのものを選んでみましょう。

流木や自然石を組み合わせると奥行きのある水景に。丸い粒が「ソイル」

流木や自然石を組み合わせると奥行きのある水景に。丸い粒が「ソイル」

また水草を植栽するときにぜひ組み合わせてほしいのが、流木や自然石。ダイナミックで奥行きのある水景を作ることができます。活着するシダを枝に巻き付けて苔むした表現をしたり、中国の山水画のような崖や滝のイメージを作るときにもおすすめです。

 

流木や自然石を使うときに注意したいのは入手する場所です。アクアリウムに使う物は、基本的にアクアリウムコーナーや専門店で揃えましょう。砂利や流木には水草に適さない成分を含んでいることもあり、海や川で拾ったものを使うと水槽全部がダメになってしまうこともあります。アクアリウムショップでは水槽内に設置するための下処理をしてくれているので、安心してご利用いただけます。

小さな魚やエビを入れて、森のイメージを作ろう

お庭や森を小さな動物が飛び跳ねるように、水草水槽にも小さな生き物を入れると動きが出て楽しいものです。また彼らの老廃物がソイルに定着した微生物の働きによって水草の栄養となります。
魚の他にも小さな淡水エビや淡水貝などは、ガラス面などに発生するコケ(水槽内のバランスができていないときによく増えます)を食べてくれます。

 

おすすめはメダカの仲間、テトラ類、小型のコイ(ラスボラ)など。ヒーターを入れておけば、熱帯原産の美しい魚を冬も飼うことができます。

魚をたくさん泳がせたいなら水槽も大きく!

魚をたくさん泳がせたいなら水槽も大きく!

注意したいことは、魚を入れすぎないという点です。元々魚は川や海で生活してきたので、水槽の水量は基本的に少ないと思ってください。増えすぎると喧嘩をしたり、酸素不足や富栄養化などバランスが壊れてしまいます。仲間をたくさん作ってあげたいところですが、水槽のサイズを考えながらお迎えする魚の数を調整しましょう。

 

小さな生き物は基本的に憶病なので、隠れる場所がある水草水槽の方が安心できます。いきいきと自分の住処で過ごす様子を観察できるのは、水中を眺められる水槽ならではの楽しみです。お庭よりももっとスケールアップした、森や草原のような景観を水槽内に再現できますよ。

 

 

いかがでしたでしょうか?
水草水槽はガーデニングとも共通点が多く、また閉じられた環境ならではの面白さがあります。環境が整うと、水草や一緒に泳がせた魚たちの色彩が増すのもお庭と同じ。基本的に生長が早いため、短いスパンでも観察して楽しめます。お子様と夏休みに挑戦してみてはいかがでしょうか?

トゥーティッキ

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中川知春(ガーデンプラス本部)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。私もお祭りですくった金魚を飼うための水槽から始まり、水草水槽、エビ水槽、サンゴ水槽と色々手を出してみましたが、水草が手軽で楽しかったです!

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中川知春

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