犬が穴掘りをする理由は?お庭での注意点や対策もご紹介
愛犬に楽しく安全に穴掘りを楽しませてあげるための、お庭づくりのポイントをご紹介します。

愛犬とお庭で遊んでいる際に、「やたら穴掘りをするのはなぜだろう」と感じたことはありませんか?また、わんちゃんが色々な場所で穴掘りをすると、お庭がでこぼこになって困ることもあるのではないでしょうか。
この記事では、犬が穴掘りをする理由や、お庭における穴掘りの注意点などを解説していきます。穴掘りスペースの作り方もご紹介していますので、「愛犬に安全に穴掘りを楽しませてあげたい」という飼い主さんもぜひご参考ください。
犬の穴掘りは習性・感情・ストレスによるもの
犬が穴掘りをする理由の一つは、習性のためです。特に狩猟犬のルーツをもつ犬種は、穴掘りをする習性がよく見られます。たとえばダックスフンドは、もともとアナグマなどの巣穴に潜り込んで狩猟を行っていました。そのため、全身泥だらけになってでも、穴を掘って体を潜り込ませるという習性が今も見られるのです。そのほか、獲物を隠すためやマーキングのために穴掘りをするという習性もあります。
また、自身が落ち着くスペースを作るために穴掘りをする場合も。夏場は穴掘りをしてひんやりとした土にお腹を当てて涼むといった行動も見られ、居心地の良い環境を自分なりに作っているようです。
こうした習性による理由だけでなく、楽しくなって思わず穴掘りをしたり、単に好奇心から穴掘り遊びをしたりと、感情表現の一種として穴掘りをすることもあります。
犬の穴掘りは基本的に自然な行動ですが、なかにはストレスが原因で穴掘りをするケースもあり、この場合には注意が必要です。犬は不安、緊張、運動不足、コミュニケーション不足などからストレスを溜めることがあり、それを発散させようと穴掘りをしているかも知れません。
ストレスを感じている犬は、あくびをする、顔を背ける、体を掻くなどのストレスサインを出していますので、よく観察して穴掘りの原因がストレスではないかを見極めましょう。
穴掘りが好きな犬種
柴犬、ダックスフンド、ビーグル、ミニチュア・シュナウザー、ジャック・ラッセル・テリアなどは、穴掘りが好きな犬種です。
また、シベリアン・ハスキー、秋田犬、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバーなどの大型犬も、穴掘りをすることで知られています。
もちろん紹介した犬種に限らず、穴掘りが好きなわんちゃんはたくさんいて、基本的には穴掘りは自然な行動のため、無理にやめさせる必要はありません。
お庭の穴掘りは脱走に注意!
穴掘りが好きなわんちゃんの場合、注意したいのがフェンス付近で穴掘りをして、トンネルを作るという点です。地面とフェンスのすき間をなくしていても、穴を掘って自分が通れるほどのすき間を作り、脱走してしまうかもしれません。
その対策として、フェンスとブロック塀を組み合わせて施工する方法があります。フェンス基礎に1~2段のコンクリートブロックを使う場合、ブロック1個分くらいの深さを基礎にするのが標準ですので、10~15cmは穴掘りをしても大丈夫です。特に「うちの子は穴掘りが得意だ」という場合は、ブロック基礎を深く作ることもできますので、施工の打ち合せの際に相談してみてください。
または、脱走の心配がないお庭の一画に、自由に穴掘りができるスペースを作ってあげるのもおすすめです。室内のソファやクッションなどにいたずらをする場合は、穴掘りの欲求が満たされていないのかもしれません。お庭で存分に穴掘りをさせてあげることで、室内でのいたずらが減ることもあります。花壇が近くにあると掘り返す可能性があるため、花壇は愛犬が届かない高さにするのがおすすめです。
穴掘りをさせてあげる際、体が泥だらけになるため、お庭に立水栓・ガーデンパンなどの汚れを落とせるエクステリアがあると便利でしょう。給湯設備に接続すればお湯も使える立水栓もあり、シャワーヘッドで全身を洗うことも可能となります。
立水栓・ガーデンパンはこちらの記事を参考にしてください。
穴掘りスペースの作り方
穴掘りスペースを作る場合には、熱中症にならないように直射日光が当たる場所は避けたほうが良いです。そのため、あまり日が差し込まないというお庭でも心配いりません。また、湿気が多く土がジメジメするお庭でも、簡単な穴掘り設備を作ってあげることで、愛犬を安心して遊ばせられます。
DIYで穴掘りスペースを作る簡単な方法は、メダカ水槽やガーデニングに使われる大きなプラスチックケース(外構業界ではトロ舟、プラ舟などと呼んでいます)を用意し、お庭に埋め込むというやり方です。その際、排水ができるように底に穴を空けてから設置しましょう。プラケースの中に、清潔な砂場用の砂や片付けしやすいウッドチップを入れれば完成です。湿気が溜まってダニやカビが発生するのを防ぐために、穴掘りスペースの砂やウッドチップはこまめに天日干しをしましょう。また野良猫のトイレにされないよう、遊ばないときは蓋やシートをかぶせておくのもおすすめです。お子様の砂場づくりに、お風呂用の蓋を使われている方もいらっしゃいました。防水性が高く、水も抜ける構造なのでちょうどいいかもしれません。
ポイントとしては、お子様が遊ぶときと違って犬は周りに砂をまき散らしながら掘ります。掃除しやすいようにお庭に埋めたり、掃除しやすいウッドチップを使うとよいでしょう。設置時に、おもちゃやおやつを穴の中に隠して愛犬と遊ぶと、決まった場所で穴掘りをしてくれるようになりますよ。
また、「穴掘りできる所」「してはいけない所」をより明確に分けたい場合には、「してはいけない場所」の舗装や嵩上げをおすすめします。室外機の周りを舗装したり、花壇はレンガを積んで高さを出したりすると、わんちゃんも気持ちよく掘れなくなるので、近づかなくなるでしょう。
外構工事で砂場を作る場合、頑丈なレンガやブロックを使います。また砂が飛び散っても掃除しやすいように、周りをコンクリート等で舗装することもできるので、より自由度が高く、わんちゃんの性格に合わせた調整ができます。また気になる排水面もお庭の状況に合わせて施工してくれるので、ご相談してみてくださいね。
上の写真はお子様用ですが、タイルデッキの一部を砂場として利用できるように施工しました。タイルで周りが舗装されているので、お子様が遊んでも掃除がしやすいのが嬉しいですね。
まとめ
犬の穴掘りは特別な行動ではなく、習性であったり楽しんでいたりする場合が多いので、状況の許す限り穴掘りをさせてあげられるといいですね。ただし、ストレスが原因となっている可能性もあるため、ほかにストレスサインを出していないかよく観察してあげましょう。もしも穴掘りがストレスによるものであれば、穴掘りをやめさせるのではなく、ストレスの原因を見つけて取り除いてあげることが大切です。
そのほか、フェンス付近の穴掘りは脱走につながることもあります。わんちゃん専用の穴掘り場所を作ってあげると、安心して穴掘りを楽しんでもらえそうですね。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。ガーデニングも楽しみつつ、愛犬とも遊べるお庭づくりをお手伝いさせていただきます。お気軽にご相談ください。
この記事の監修者:DogHuugy
お泊り予約サイト「DogHuggy」や犬とのライフスタイルマガジン
「DogHuggy Magazine」の運営を担当する犬のプロが記事監修を行っています。
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